ビジネス系の資格はいろいろとありますが、それらは就職に役立つのでしょうか。
例えば秘書検定はポピュラーな資格ですが、この資格がなければ秘書ができないわけではありません。
就職では面接を行いますが、そこでどのような話し方をするかが重要となります。
秘書検定で学習したマナーや話し方などが役に立つこともあるでしょうが、それほど大きなウエイトを占めるわけではありません。
ただ、雇用する方としては、応募者に対する一つの尺度として資格の有無を見ています。
資格を持つことでやる気がある人とみなしているのです。
もちろん、その資格が有名で難易度もある程度想定できるものでなければなりません。
検定はいろいろな団体が行っており、国家資格が一番信頼できると言えるでしょう。
ただ、ビジネス系の国家資格は少ないですから、民間の検定が主流となるのです。
経理の事務処理を理解するために簿記の資格を取得する人は少なくありませんが、これも日本商工会議所が行っている検定試験です。
ある程度の歴史を持つ検定であれば就職に有利になると考えていいでしょう。
もちろん、日商簿記の資格を持っていることで、経理の職場に配属されるとは限りません。
まったく別の部署となる場合もありますが、そこでも簿記の考え方は役に立つはずです。
一つの分野に特化した試験であっても、その背景を知ることで自分なりに応用範囲を広げることができるでしょう。
英語検定の資格を持っていても、それだけで英語が話せるわけではありません。
しかし、英語に対する理解力は確実に高くなっていると判断できますから、インターネットなどで調べ物をする時に英語の文献をチェックすることもできる人材となるのです。
外国人と直接話す仕事は少ないですから、英語力だけで会社に役立つことは難しいと考えなければなりません。
ビジネス系に限らず、資格とは自分を評価するためのポイントにすぎないと考えれば、たくさんの資格を取っておいた方がいいでしょう。
企業にとって、どのような人材を求めているかと言えば、即戦力が一番ですが、それは現実的ではありません。
就職後に業務に慣れてからが重要です。
そのために資格を持っていることが役に立つのです。
ビジネス系の資格のポイント
ビジネス系の資格を選ぶ時のポイントを考えてみましょう。
一般に技術系の資格は国家資格が多く、ビジネス系の資格は民間の資格が多くなっています。
その理由は技術系の資格は直接業務に関係する法律によって義務付けられているケースが多いからです。
つまり、資格がなければ業務遂行ができない仕組みになっているのです。
もちろん、すべてではありませんが、その数が多いということです。
それではビジネス系の資格は業務遂行に役立たないのでしょうか。
そのようなことはありません。
人が働くためにはいろいろな能力が必要であり、単に知識を持っているだけでは会社の役に立てないのです。
マナーを知ることやコミュニケーション能力を高めることは自分だけではなく職場の周りの人にとっても有益になるでしょう。
このような視点からビジネス系の資格をチェックしてみましょう。
例えば秘書検定です。
秘書になるための検定と考えている人もいますが、資格がなくても秘書になることはできます。
ただ、秘書として身に着けておくスキルを評価するための検定が秘書検定なのです。
そのスキルは一般の職場でも役立ちます。
上司から受けた指示内容を的確に判断し、自分がやるべきことを自分で考えることが重要です。
このような支持の流れはどのような職場でも同じですが、具体的な作業内容はそれぞれの職場で違ってきます。
何をすればいいのか自分で判断できない指示待ちの部下ばかりが増えれば、上司の負担は大きくなるでしょう。
職場は円滑に動かなくなります。
また、コミュニケーションも大切です。
自分の主張を相手に理解してもらうことや和やかな雰囲気で全体のモチベーションを高めることができれば、職場の生産効率は高くなります。
数字では表現しにくいケースが多いのですが、ビジネス系の資格を持っていることが役に立っているはずです。
資格を持っていることが重要ではなく、その資格が求めているスキルを身に付けていることが重要なのです。
資格を取得するためには試験勉強をしなければなりませんし、面接などの実技もあります。
柔軟に対応できる能力が自然と身に付くのです。
毎日の仕事で行き詰まりを感じた人が資格試験を受けるケースもあります。
ビジネス系の資格と業務
会社に入ってから具体的な仕事内容を理解することがほとんどです。
つまり、会社が看板として挙げているのはユーザーに対する会社の表玄関であり、実際にそこで働いている人がどのような業務をしているのかは見えてこないのです。
もちろん、生産現場を持つ工場と都心にオフィスだけを持つ会社では業務内容が大きく異なることは想像できるでしょう。
しかし、具体的な内容は見えないのです。
特に、社会に出た経験のない学生にとっては未知の部分が多いでしょう。
就職に有意と考えられる資格を取っておこうと思う学生は多く、ビジネス系の資格のセミナーや通信教育の情報をいろいろなところで目にすることができます。
このビジネス系の資格は実際の業務でどれくらい活かせるのかは業務内容が具体化しなければわかりません。
しかし、重要なことは資格を取ろうとする意志であり、取ったことで自分のスキルアップとなっていると実感することでしょう。
就職に有利な資格がインターネットなどに掲載されていますが、それがすべてではありません。
特定の分野で必要とされる資格もあるからです。
ただ、企業内にはいろいろな仕事があり、自分がやるべき仕事は入社してみなければわかりません。
必要な資格も見えてこないのです。
ビジネス系の資格では社会人としてのマナーやコミュニケーション、プレゼンテーションなどのスキルを高める資格が少なくありません。
これはどのような業種でも関係しているスキルです。
スキルアップすることで自分の評価が高まることも期待できますし、何よりも職場で役に立つ機会が増えると考えていいでしょう。
それは自分のモチベーションを高めることにもつながります。
新人の時には自分の業務を選ぶことはできませんから、与えられた仕事をしっかりとやり遂げることが大切です。
ただ、その先をイメージすることで、必要となるスキルも見えてくるでしょう。
社会人となってからビジネス系の資格取得を目指す人が多いのはスキルアップを考えているからです。
試験勉強は就職で終わりではなく、そこからまた始まるのだと考えてください。
また、自分が進むべき道を想像しながら資格を選定することも大切です。
資格が道標となります。